第22弾「オトギーク」ストーリー

第22弾「オトギーク」ストーリー

レーダーの役割をする【グランドクロスの石板】を 辿り降り立つは地球よりも重力が重い冥王星。

和風ちっくなこの星には<冥界の玉>が落下したようだ。

さっそく玉を探していると、 犬の被り物をした【因子犬武士】に脅しをかけられるクラウド乗組員達。

「お前ら!鬼将軍の仲間かワン!?」

「あははは!あんた犬のコスプレでもして何のつもりだい?」

馬鹿にした笑いで【白雪戦姫】が挑発すると【ウッド王子】が止めに入る。

「この星の服装かもしれないじゃないか?」

「なんだ?財産を没収しにきたんじゃないのか?」

「僕たちは玉を探していて…」

事情を説明する【ウッド王子】に疑いの目をかける【因子犬武士】。

「怪しい奴かどうか和尚と巫女に判断してもらうからついてこい!」

そういわれ小汚い寺に案内されると、 寺の入口に猿の被り物をした【因子猿和尚】と キジの被り物を着た【因子雉巫女】が門番をしていた。

「犬武士!誰だそいつらは?」

「どうやら将軍の玉を探してるらしいが怪しいから連れてきたんだよ猿和尚」

「拘束もせずに大人数を連れてきて襲撃されたらどうするのよ!」

「うるせー!巫女」

警戒しているわりには油断と隙だらけの3人。 すると寺の奥から1人の侍が姿を現す。

「まぁまぁ、どんな奴が来てもこの桃侍様が成敗してやるから安心しな!」

その姿を見てクラウド乗組員達は驚く。

「ムーンモモタ!?」

「ん?誰かと勘違いしてないか?俺は桃侍だぞ?困っている村人を助けるために寺へ潜伏している最中だ!」

見た目は【ムーンモモタ】そっくりな彼の名は【因子桃侍】。 他人の空似か性格も違う別人のようである。

【因子桃侍】の話によると、この星を統治している 【将軍】が<冥界の玉>を拾い兜の飾りにしているらしい。

元は優しい将軍だったが、玉を拾った後から前身を鎧で覆い隠し、 夜な夜なツヅラを持って村を徘徊し民衆の財産を没収しだす。

その異様な行為から【つづら鬼将軍】と恐れられ、 生活苦においやられた村人が団結して寺に集まったとのこと。

「利害は一致しておるな。私達は玉をもらうかわりに将軍討伐を手伝おう。」

「それは助かる。ただしツヅラの怨霊攻撃には注意してくれ。金銭欲を刺激され精神が不安になるからな?」

【サンヒミコ】の提案に注意を促す【因子桃侍】。 そこにはツヅラというキーワードに反応する【ナイチンカーベル】の姿があった。

寺で討伐の作戦会議をひらいていると、あっというまに日が沈む。 そして夜になると、不気味な鎧の音が村中にこだまする。

ガシャン!ガシャン!

金目のものは年貢と称して財産没収する【つづら鬼将軍】が徘徊しているのだ。

「ここは私にまかせて!」

先人切ったのは【ナイチンカーベル】。

過去の誘拐事件でツヅラにはトラウマしかない思い出だが、 似た苦しみを味わう人々のため、自らの失われた時間は取り戻せなくとも決別し先には進める!

そうした心情をかかげながら鐘の音を鳴らし続けた。

音色の効果とベルの防御で、ツヅラの怨霊攻撃をうけても理性は保ったまま。 その間に【因子桃侍】が【つづら鬼将軍】を斬りつける!

パリーン!

会心の一撃とともに鎧が割れて<冥界の玉>が道端に落ちた。

「よし今のうちに玉を回収だ!」

【タツノコキング】が合図を出したが、 【つづら鬼将軍】はすぐに<冥界の玉>を拾い上げ飲み込んでしまう。

バリバリバリ!

完全に鎧が剥がれると、中から出てきたのは将軍ではなく・・・鬼!

単なる【つづら鬼】の姿である。

「うわぁぁぁ!」

叫び声とともに錯乱する【因子犬武士】。

「気を付けて!目を見たら理性を失うわ!」

【ナイチンカーベル】が助言すると 【因子桃侍】が余裕の表情で

「俺は遠隔攻撃もできるから安心しろ!」

と火をつけた黍(キビ)団子を投げつける。

パーン!パパーン!

黍団子は音を出し弾けると光線のような火花を灯し出す。 それは団子ではなく花火であった。

眩い光で目がくらむ【つづら鬼】の前に巨大な鐘が立ちふさがる。

鈴を盾にした【ナイチンカーベル】の背後から、 【因子桃侍】が飛び出して<冥界の玉>を【つづら鬼】の額から切り離す!

「ぐぉぉぉぉんんん!」

喚き声とともに【つづら鬼】はツヅラの中に戻っていく。 皆が将軍だと思っていた優しい人物はすでに亡く。

中身は鬼でしかなかったのだ。こうして村に平和が戻り、 クラウド乗組員達は約束取り<冥界の玉>をもらい、

【宇宙空母クラウド】で次の玉を探しに向かうのであった。

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