第23弾「オトギーク」ストーリー

第23弾「オトギーク」ストーリー

続いてクラウド乗組員達が石板のレーダーに従い向かったのは木星。 ここはガスが渦巻き黒い霧に覆われたジャングル地帯。

どこかに<木の玉>があるはずなのだが?

「あぁ~あぁー!」

奇怪なオタケビとともにツタを握りしめ登場したのは【因子パーサン】。

「さ、さ、サンパンサー!?」

と思わず驚くのも無理はなく、 見た目はまさに亡き【サンパンサー】そのもの。

能天気な性格も似ているが野生児らしい 褐色の肌から【因子パーサン】との違いがわかる。

彼は森の平和を守るためパトロールをかかさないのだが、 最近急に、黒い霧が増えだして自然環境に影響が出てきたとのこと。

「黒い霧の原因を突き止める変わりに玉探しを手伝ってもらえないかい?」

過去の森林破壊事件を思い返してか【ウッド王子】は、いつもより少し頼もしい口調で語りだす。 少し考えて思い出したかのように【因子パーサン】も口を開く。

「空から玉が降ってきたのをフロンガス村長が飲み込んだというのを最近聞いたけど~」

「それだぁ!!!」

【因子パーサン】に連れられて森を統治する村長【フロンガス】と出会うはずが・・・会ってすらもらえない。

「どうやら村長、急に口が臭くなったから人に会いたくないと隠居生活をしてるんだよね。 毛穴からどんどんガスが出てきて悪臭がすごいんだ。もう長くないのかも・・・」

心配そうな【因子パーサン】を励まそうとする【ウッド王子】だったが、 「ウキキキ!」「ウホウホ!」と不敵な笑い声が急にこだまする。

「次の村長は、この類似様で決まりだな!」

「なんだと!ドンキングコングこそが統領にふさわしいだろ!」

などと、いきなり喧嘩しはじめる動物が2匹、木から落ちてきた。 人まね猿の【類似真似男】と力自慢のゴリラ【ドンキングコング】である。

元は単なる猿とゴリラだったが、黒い霧のせいで生態系が狂い始め、 大きなキノコを食し始めたとたん知恵がつき権力争いをはじめたと【因子パーサン】が説明する。

「まぁ、俺が統治したらキノコ食い放題だぞ!どうだ食うか?」

と【類似真似男】が手渡すキノコは毒々しい色合い。 「こんなキノコ間違いなくヤバいだろ?」と拒絶する【白雪戦姫】。

「結構です。」と断る【ナイチンカーベル】。 「みんな、面白い生き物見つけたよ~」と謎の生物と遊びだす【地底女王蟻巣】。

「おもしろい生物じゃなくて、それは最近増加している新種のキノコだ!」

と【ドンキングコング】が謎の生物をわしづかみにして丸のみにする。 生態系がおかしくなったせいで食用キノコは【毒キノコ】として歩きはじめるようになったのだ。

「いや~新種のキノコを食べると頭が冴えわたるんだよな~」

「そうだな!俺は小ぶりのキノコが好きだな~」

などと先ほどまで喧嘩していた【類似真似男】と【ドンキングコング】が仲良くしゃべり始める。

プ~~ン!

「臭い!なんだこの口臭は!」

と、思わず失言する【タツノコキング】。 どうやら【毒キノコ】を食べると悪臭がするようである。

「なるほど~謎は解けた!僕がフロンガス村長を治すから交渉してもらえるかな?」

【ウッド王子】は大地に手をかざす。すると自然が浄化されていき・・・

【毒キノコ】は食糧キノコへ、 【類似真似男】と【ドンキングコング】は、 普通の猿とゴリラに戻り、黒い霧はどんどん晴れていくではないか。

母【森林女王フォレスト】から受け継ぐ森林との光合 成を使い体内エネルギーを星の大地にそ そいだのだ!土は浄化され毒の効果が消える!

過去の森林事件で母親を救えなかった無念の思いが、 【ウッド王子】のやる気を立ち上がらせたのだ。

「やった!臭くないぞ!」

喜ぶ【フロンガス】村長は興奮して頭が噴火する。 その勢いで<木の玉>が飛び出してきた。

森林の生態系を回復したお礼ということで 無事に<木の玉>をもらい新たな星へ旅立つ一行であった。

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