第31弾「オトギーク」ストーリー

第31弾「オトギーク」ストーリー

<時野ウサギ>が迷い込んだ新たなる次元。

そこではウサギの姿ではなく、人間の姿となった自分がいた。

ウサギ「???俺はオスのはずなのに!」

なぜかカワイイ姿の【男の娘】のルックスに変貌していた<時野ウサギ>。

はたから見たら女子にしか見えないが、見知らぬ世界では見た目も重要ではあるらしい。

「僕はイソップ。君は、どこの階層から来たの?」

警戒心もほどほどに、近づいて質問してくる若い男子がいた。

おそらく女の姿のため興味津々なのかもしれない。

荒れ果てた土地という部分は、今までいた土星と同じではあるが、 周囲にはポツポツと家らしきものがあり、土を耕している人もいるようだ。

「俺はウサギだ!死んだはずなのに…ここはあの世か!?」

「あの世ってなんだい?この世界は10の階層でできていて外には闇があるだけだよ?」

どうやら今までた銀河とは構造が違うらしい。

下の階層は上の階層に資源を貢ぐことで、上の階層から順番に分配されるエネルギーと交換して生活が成り立つそうだ。

ウサギがいるのは<土の階層>で資源は土しかないため、<地の階層>へ肥料としての資源を提供している。

その見返りとして<サンムーンキューブ>というエネルギーを分配してもらえるが、 上の階層に摂取されまくった残りがくるため、この階層の人達は飢餓状態なのだ。

ウ「えらく最低な世界だなと思ったが食料不足という点では月も同じだったな…」

<時野ウサギ>が生前<月野ウサギ>であった頃の世界では、 <月女帝カグヤ>がムーンパワーで勢力を伸ばし、貢物を調達して民に分け与えていた。

根本的なエネルギー支配を企てるため<太陽の玉>を奪う計画であったが、 それは<サンボット>に阻止され、月は破壊されてしまった。

イ「君も月の階層を目指してるのかい?」

ウ「???月があるのか?この世界にも?」

イ「もちろん!自らの体を生贄に捧げれば、ナノボットが生命を支配してくれる【芽化】(メカ)になれるんだ!」

ウ「【芽化】(メカ)?」

イ「エネルギーを必要としない身体になれるってわけさ!」

この世界では飲食という概念はなく<サンムーンキューブ>のみが生命を維持する源のようだ。

<サンムーンキューブ>を摂取しなくてもよくなるには、 体をナノボットに支配させて芽化(メカ)という状態にすればよいらしい。

こうして<時野ウサギ>は<イソップ>とともに、 <土の階層>を後にし、裏オトギークともいえる次元世界を旅することになったのである。

つづく

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