解説
「がんばれ大将軍」は熊本大震災の後にすぐに製作着手して一週間ぐらいで完成させた作品である。俺はちょうど海外でチャリティー玩具の展示を終えたばかりで、日本でも寄付を必要とする状況がすぐに出てきたと感じて勢いだけで作ったともいえる。
熊本城を復興する資金にまで手が回らないということから着想を受け、和風テイストになった。昔の人々(戦国時代や江戸時代など)のパワーを借りて現代を復興しようというメッセージがこめられている。今回は九州地方ということで「九=クノ一」というつながりでうまれたキャラクターがこれである。
裏書の意味
震災当時は交通手段がたたれて九州地方に荷物を運搬することができないと、通販発送代行会社より連絡がきたんだ。そうした不便さを解消する意味をこめて隠密忍者が大将軍の命令を受けて日本各地を飛び回るという裏書にしたんだ。
忍者の世界は厳しいから、抜け忍(忍者を辞める事)には制裁をくらわされるという。そういう酷なテーマのは、このシリーズでは表現しないけれど、主の言う事を聞くにも納得できる命令であれば、それ以上の働きを家来もすると思われる。現代社会は納得行かない上司の命令も多いとは思うけれど。(笑)
九州と九周をかけていて、今回は九州地方だったからこういう言葉のチョイスをしているけれど、作品全体としては復興支援をテーマにしているわけで、あらゆる地域に運送するという意味合いを文章にちりばめている。