2019年8月24日:キャラデザという概念は存在するのか?

ちょいと複雑というか、文字情報だけだと理解できないかもと思ったので、
画像付きでわかりやすく説明していきます。

まずこの画像↓

ネクロスの要塞 ネクロポリスの迷宮

 

実はこれ同じキャラクターだといったら「え!?」と思いません?
実際ボードゲームを制作するさいに、あだちさんからキャラクターの指示を文字でもらうんですね。

 

例えば、魔法を使うとか、性格が狂暴だとか、〇〇という特殊能力をもっているとか、そういうキャラ設定の情報をもらって、それを元にして作画していくのです。

 

もちろん、あだちさん本人や他の絵師さんが描いたキャラクターもいますけれど、Zineenが指示に従って作画したものも混じってます。

 

ちなみに本当は、ボードゲームの主人公キャラは、他の絵師(辻野さん、水谷さん、エサカさん、メルファン下條さん)に、描いてもらう予定だったんですよ。モンスター担当は、僕とあだちさんの絵でいくはずが・・・

 

最終的に、全部「動物キャラでいきたい」と、あだちさんが希望したため、急遽企画を分散したといういきさつがあります。

 

だからラブゴッドバトルザニマネ、などは本来リリースする予定ではなかったわけです。ボードゲームとは別のシール企画をやることになって緊急で作ったオマージュ企画として発表することになりました。

 

◆同じキャラでもタッチが違うと別物になる

上記で解説したようにボードゲームは、全部、動物とか虫とかそういうキャラに僕が描きなおしたものを使ってます。

 

左右とも同じキャラ設定であるという意味は、ここまでの説明で理解してもらえたかと思いますが、同じキャラでもタッチが違うと別物にみえるわけです。

 

ネクロスの要塞 ネクロポリスの迷宮

ちなみに、このキャラは「ウンコをする敵」なんですね。(笑)最初は、左のような敵キャラだったはずが・・・なぜこうなったのか!?

 

もともとボードゲーム企画は、デンギガをボードゲームにして全弾ストーリーを解明するという目的があったのですが、それがなくなり、「ネクロポリスの迷宮」をボードゲームにする予定になったのです。

 

だから初めは左側のようなモンスターのタッチなわけですが、途中で「ネクロポリスの迷宮」ではなく「幻のPCエンジンゲームを完全移植(DUNGEON CHAMP)」に話が変わってしまったため「ネクロポリスの迷宮」は、僕が個人でやる企画になったわけです。

 

ネクロポリスに関しては、あだちさんはイラストのみ参加で、ボードゲームは企画のみ参加してます。(逆に言うとボードゲームに関してZineenはイラストのみ参加で企画内容はあだちさんです。ややこしいですが意味わかりますかね?汗)

 

◆プロはデザインを見てなかった!?

ボードゲームのキャラを動物に描きなおすさい、全キャラクターにたいして、あだちさんのチェックが入ります。この審査で採用か不採用かが決まるのです。

 

ボードゲームのシール版は、<採用キャラ&不採用キャラ>どちらもシール化してますが、これは比較用に作りました。ボードゲームに付属のカードは採用版のキャラのみ使用しております。

 

この画像、左が採用で右が不採用なのですが、理由わかりますか?



シンキングターーーイム!



あだちさんいわく「キャラはシルエットで選んでる」とのことです。つまりデザインというか絵が採用の基準ではないことがわかります。

正解を視覚化するとこうなるわけです。ただこの決め方は、あだちさんの方法です。すべての業界基準がそうなわけではないでしょうけれど、80年代当時の採用基準がドコにあるのかというポイントを知るうえでは貴重な意見だとは思います。

 

こういう体験談は、重要な情報であり、今回のような記事は資料としての価値も高いということは、見る人がみればわかるでしょう。でもこういうネタは文章やトークなどで語るしか伝達手段がないから、少しづつまとめていきたいなと。

インプットがあってのアウトプットですからね。

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