2016年9月28日:第5弾「オトギーク」サンヒミコ(太)※蛙バージョン

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解説

サンヒミコがカグヤの蛇に噛まれて蛙に変身した姿。ちなみにチェンジアップシールになっているため、ヒミコシールの上に貼り付けると絵柄が合わさり変化します。

 

ムーンモモタの鞭(むち)が、カグヤの髪の毛(蛇)になっていて、それを忍び込ませてヒミコを蛙にし、その間に「火の玉」を盗み出すという計画を表現したシール。影が変身前のヒミコになっているのがポイントかなぁ。

 

蛇のデザインが大きすぎるように感じるけれど、張り合わせるときに下地の変身前サンヒミコの絵柄を隠さないといけない関係でこういう構図になっている。

 

漫画と違って1コマの小さいシール内で物語を表現しないといけないから大変だよね。でもそれがシール文化における醍醐味だと思う。他の人がどう感じるかは知らないけれど、自分としてはシールの魅力は、やはり小説や漫画のような物語を1枚の絵柄と数行の裏書で伝えられるというシステムにあるんだ。

このシステムが日本特有のものであり、なおかつ80年代に誕生した手法であるということ。これを守るべき伝統と思い続けてきたのだけれど、なかなかこれを理解できる人が少ないのかもしれないねぇ。

 

今のコンビニなどで売られているものは、このシステムを組み込んでないからね。神羅ぐらいじゃないかなぁ。あれはカードだけれど、一応玩具のみでストーリーわかるからさ。ガチャガチャに関しては全滅に近い。駄菓子屋の引き物も全滅だね。そこらへんは自分で駄菓子屋をめぐったりして調査してるので、そのうち詳しく書こうとは思う。

 

別に、シールでもカードでもメンコでもいいのだけれど、日本特有で昔の玩具から生まれるギミックやシステムというものは、個人的には大切にしていきたいんだよ。絵柄や造形というものは技術面のファクターだから、それはコレクターの好き嫌いで決めればいいことだけれど、この伝統を守るという行動は、作り手しかできないことなんだ!

 

だから俺は作り手としてそれを守ることを目的として作品を制作していくし、古きよき伝統を継承していきながらも徐々に新しい手法も取り入れていこうと思っている。

 

こうして1枚1枚に解説を書いて、製作工程も見せていったり、自分の考えを伝えていくというのは作品を作る時間以外の隙間時間を確保していかなければならないので正直大変だ。また意見の相違などで離れていく人もいるかもしれないので解説をするデメリットだってあるわけだ。

 

しかし、それでもやり続けるのは、zineenブランドにおけるファンやコレクターに、自分のアーティストステートメントな気持ち(製作におけるピュア層、純粋な考え、アーティスト声明)を知った上で購入してもらいたいからである。

 

あなたの応援があるからこそ、俺は作り続けられるし、購入者やコレクターにおける応援はzineenブランドにおいて、ある種の「清き一票」なのである。その一票は、小さな一歩かもしれないが、やがて大きく飛躍できるように活動していくのも自分のお役目。頑張りたいと思う。


第5弾 オトギーク(80年代風シール)全24枚入り

 

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