2015年10月30日:インディーズ消しゴム人形最安値研究!オニオンファイツ、モコスのモコモコ、米国NAMA NIKUを分析してみた。

安価なゴム素材が完成した今、今後はコスト削減して最安値のゴム人形制作に向けて研究しなければならないZineenです。

詳しくは前回の記事を参照↓

 

インディーズ消しゴム人形最安値を調べてみた

自分の知る限りでは、この3ブランドが最安値だと思うんだ。

左・オニオンファイツ(平均1500円)

中・モコスのファンシーモコモコ(平均1000円〜1500円)

右・アメリカのNAMA NIKU(平均800円)

通常の相場が1体3000円前後〜なのにたいし 上記は平均1000円前後〜という低価格!

これがどれだけ凄い努力なのか、わからない人も多いだろうからレビューしていきまっせ。

 

エントリーNo.1

オニオンファイツを分析

キン肉マンオマージュの作品。原型はパテで量産は型抜き屋で材質は軟質レジン。(だと思う)

大きさは、キン消しとデカ消しの中間ぐらい。つっても消しゴム人形しらないとわからないだろうから下記写真参照。

左から、【グレートマッスル > デカ消し > キン消し > チビ消し】

みてわかるようにサイズは、このぐらい。ちなみにキン消しが約4cm。オニオンファイツが約6cm。

 

知っての通りキン肉マンは漫画が先でタイアップ商品として消しゴムがある。オニオンファイツも当時の販売手法まで忠実に再現していて、漫画も存在している。

 

もちろん、あくまでオマージュであってキャラクターもストーリーもオリジナル作品である。いわゆるキン肉マンレディ的な同人作品とは違う。

※キン肉マンレディとは同人誌でありながら、ゆでたまごの版権許可を得て単行本化された二次作品。キン肉マンが女になった設定。

 

エントリーNo.2

モコスのファンシーモコモコを分析

原型は3Dで量産は型抜き屋で材質は軟質レジン。(だと思う)

ちなみに、ネクロスの要塞には、カードとゴム人形が付属してたんだけれど、ファンシーモコモコにもシールが付属していて、そこからストーリーが把握できる作りになっているため、見た目は違うが手法的なオマージュ?と分析してみた。

※シールの表裏。人形に付属している。

 

サイズはキン消しと同じ4cmぐらいだが、厚みがかなりある。参考になるかわからないが、『こんなこいるかな消しゴム人形』に近い造形。

※左が80年代に発売された『こんなこいるかな消しゴム』。TVアニメ化もされた。

 

もちろんファンシーモコモコはキャラクターもストーリーもオリジナル作品である。【人形+シール】という展開は自分の目指す手法でもあり、それでいて低価格というのも素晴らしい。

 

エントリーNo.3

アメリカのNAMA NIKUを分析

キン消しオマージュだが、アメリカ人?の作者でブログも英語なため 詳細不明。(笑)

値段は800円と最安値だがサイズはチビ消しと同じ3cmで厚みも薄い。

※写真は全部チビ消しサイズ。小さいと材料費が少なくてすむため最安値だと思われる。

 

安く売るためにはどうすればいいのか?

てなわけで俺は、これ以下の価格帯で販売しなければ最安値にはならないわけである。

安価な販売価格にするためには、コスト削減するしかない。3ブランド共通なのは、オリジナルなため版権代がかからない分、売値を安くできるのではないかと思われる。

 

後は大きさや形も価格帯に関係してくる。造形やポーズが複雑だと型抜きが大変になるためコストが上がる。(気泡が出やすくなる)

ポーズを単純にして、突起物を少なくすることでコストダウンしているはずだ。

 

造形より型抜き量産が高コストの理由

なぜインディーズ消しゴム人形の相場が1体3000円と高額なのかというと、型抜き量産に費用がかかるからである。

まず当時の塩ビ消しゴム素材が、現在は法律が変わり一般入手がしにくい。そのため代用品として軟質レジンが使われる。(オニオンファイツもファンシーモコモコも軟質レジン)

 

しかし軟質レジンは、硬化時間が48時間と長い。

ジャックバウアーが2日間も徹夜しないといけないぐらい長いんだ。(例えが古い・笑)

 

原型作って、シリコンで型取りして、軟質レジンで量産したら気泡や硬化不良でやり直し…な〜んて繰り返してたら、時間がいくらあってもたりない。

だから型抜き屋という業者に頼むのである。ちなみに型抜きには、【シリコン、金型、木枠】の3種類があるが、どれも高額。

安いシリコン型の業者でも1種類を20〜30体ほど量産するのに10万円〜20万円はかかるはず。

これはポーズ、突起物、サイズなどで値段が変化するため造形によって見積もり費用は変わる。

 

また業者は綺麗に抜いてもらえる他に、軟質レジンなど素材指定も可能だが、シリコン型をもらうことはできない。(技術的に企業秘密なため開示されない)

さらにシリコン型だと、耐久性が弱く20〜30体も量産すると型が壊れる。

金型は鉄なため壊れないが費用がベラボーに高い。木枠は安いが液体素材は染み込むので不可。食べ物に使われることが多い。

 

Zineenが安価な消しゴム素材の研究費に10万円以上もつぎ込んだ理由

俺の コンセプトが 子供から大人まで楽しめる世界観だから、売値も子供が気軽に買えるようにというこだわりがある。

80年代は、消費税もなくバブルで素材費用も安価だった。そのため、あらゆるものにオマケが付属していた。

それを再現する事が目的なので、作ろうとしている種類が、はんぱなく多くなる。

 

例えば、Zineen(ジニーン)名義で活動する数年前に、こんな人形を路上ガチャガチャ&インターネットで期間限定販売していた。

これがシーズン1(第1弾)で100種類。シーズン3(第3弾)まで作ったので全300種類。さらにアニメDVDも制作してコンプするとついてきた。

 

造形は小学生の頃以来という、とんでもないブランクで開始。(笑)

これは自分のセンスにおける実験だったので、実際に売れたらインディーズTOYの道に進もうと思ってたんだ。結果的に売れてファンレターみたいな感想も購入者からいただいたりもした。

んで、続いてシールも挑戦しようとはじめたのがZineenブランドでオトギークなわけだ。

 

作るきっかけは、自分が幼少期に集めたようなオモチャが身近になかったから。

とにかく数多くの種類をズラ〜と飾りたかったんだ。だから今だに作る種類は多いし、今後もそれは増加する。

 

単純計算で、 業者に頼むと1種類10万円の費用だと300種類で3千万円のコストだ。

無理、無理、無理!!とジョジョのスタンドが叫ぶぐらい無理。(汗)

それなら業者に1回頼む費用をゴム素材の開発費にかけたほうが、よいのではないか?と考えて今がある。

 

ガチャと通販で価格帯が違う理由

ほぼ完成してるゾンボールです。

硬質レジン&自作ゴム粘土でコスト削減に成功。余った予算でカード付属させて、ランダムな当たりでキラキラシールが出る。ミニブックも、もちろんついてる。

ガチャガチャ価格で100円。

 

路上は子供が買う可能性があるため利益少なくても100円で売る!

なお通販価格は、コストの関係で100円以上になってしまうと思う。(消費税や送料の関係で)

インディーズ消しゴム人形業界の最安値が800円なので、それ以下で売りつつ、さらにカードやシールのオマケも付属していきたい。

 

気泡や型抜きの問題などクリアしなければならない課題はたくさんあるが、数百種類のラインナップを数百円と安価にリリースするためにはハンドメイドしかないし、研究費をかけて素材開発をするしか方法はなかったのである。

 

分析結果

今回、3ブランドを実際に購入して紹介させていただきましたが、

安価に販売したり、オマケを付属したり、顧客満足度を上げるための努力をしているし、なおかつクオリティを上げる事も忘れていない事に敬意を示したいと思います。

また、これだけの手間と費用をかけてゴム人形は作られている事を皆さんに知ってもらいたいと思い記事にしました。

 

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