送料だけで4万円以上。いや~ビックリクリクリクリックリ!ですよ。(笑)・・・というわけでハンドメイド量産における限界値というものが、どのラインにあるのかということを探っていきたいと思います。
今回フィギュアの開発で約2年の歳月がかかってるんですね。造形はすぐにできるのですが、時間がかかったのがゴム素材の開発&型取りの耐久性研究。これだけで1年以上はかかってます。
残り1年は、ほぼ量産に費やしています。半年の予約で実際の量産時間は9ヵ月もかかっているわけです。
業者に依頼すると数百万円規模になるので、ハンドメイドで対応するしかないのですね。
(特に消しゴムフィギュアは10万円~とかが相場なので業者依頼で、この低価格販売ラインナップ数リリースは不可能に近い。見積もり出せばわかります。)
シール・カードはハンドメイドと業者印刷を兼用しつつ確保した時間でフィギュアの量産をしていくというようなバランスを考える必要があるかと思いました。
◆フィギュア(ゴム・彩色)
◆ゴム人形(肌色)
繰り返しになりますが業者に依頼すると高額なため素材から研究し自分でゴムや型を開発して量産しました。
応用すれば温感で色を変化させたり、暗闇で光る蓄光なども可能です。(その他、ラメ素材や肌色以外のカラーリングもできます。)
難点は型の耐久性が弱いため、あまり綺麗に抜けません。
あとはレジンと比較すると硬化に時間がかかります。(5~10倍は違う)
◆フィギュア(彩色済)
レジンというプラスチック素材で複製した後、1体づつ筆で着色していきました。その後、保護膜スプレーを吹き、ツヤ消しスプレーを軽く吹きかけております。
また細い箇所や尖った部分は気泡ができやすいので、今後は型取りがしやすいポーズや造形を意識する必要があるでしょう。
彩色も1週間ぐらいで塗れると計算していましたが、実際は1ヵ月もかかっております。フィギュアを甘く見すぎていましたね。(汗)凄く時間がかかる・・・
※今後の対応策※
冬場は窓を開けて作業するため凍え死にそうです。(泣)夏の作業も熱中症で病院いった経験があるため春夏秋冬の季節でフィギュアの量産を考える必要性があるかもしれません。
後は、硬化にたいして型を手で回して気泡を取るのですが、レジン素材は5分。ゴム素材だと10倍の50分は手で回さないといけない。
これがきつい作業なので、自動でできる機械を開発したいなと思っております。扇風機などを改造して自作しようかな・・・(上手くいくかわからないけれど)
型の耐久性はゴム素材で5ショットぐらいまでは保つ開発には成功しましたが、やはり何度も型を作り直す作業には時間がかかります。これはしかたがないので、フィギュアの再販効率はシールと比較して低くなるでしょう。
◆箱や袋などの「側」
◆箱(展開図)◆
こちらはインクと紙の相性で経年劣化する場合が、あるので印刷や用紙をそれぞれ変化させて複数印刷しております。基本、顔料インクは劣化しませんが印刷の印象が異なるため、染料インクジェットでも印刷しております。
この規格での大きさだとA4サイズで1箱しか刷れません。印刷ミスなどあると、1枚すべてが無駄になるためインク代コストは高いです。
デンギガの場合は、個人的に箱が重要(特に地図)という思いがありましたので、作りました。過去にはオトギークにも箱がありましたが、やはりコストの関係で廃止しております。
※今後の対応策※
箱や袋などを「側」といいますが、コストがすこぶるかかります。これも1つの作品としての位置づけで制作していかないと厳しいでしょう。予算の確保も含め、今後の課題の1つでもあります。
◆作りたくても作れない作品が今後出てくる
ハンドメイドの限界値は、すでにきているといえるでしょう。
ただシール&カードは材料の仕入れ先である問屋が閉鎖されてしまったという問題があり、直接取引している工場は原価をあげてきたため今までと同じようには作れなくなってきています。
また、プリンターを15台ほど所有し、1枚のシールを制作するのに約5台ほど印刷機械を使います。しかしこのプリンターがさすがに印刷しすぎて壊れ気味です。(全て生産終了メーカー)
ようするに「作りたくても作れない作品が今後出てくる」ということです。過去と同一手法では作れないものも、すでに出てきています。
例えば、白印刷に直接カラー印刷をのせる手法は、もうできなくなりました。これのメリットはインク代が格安ということと、プリズムの輝きが濁らないという部分にあります。でもこの手法が、プリンターが印刷ミスを繰り返すようになったため使えなくなります。
※今後の対応策※
再販をどうするか?という部分ですね。
例えばゾンボールで2年間も再販できていません。妖怪けん玉も1年間ほど再販できていないです。
また今後、作りたくても材料が入手不可のため作る事が不可能というものが出てくることも事実。活動方針としては、新作を出し続けるということをメインにしつつ、時間が確保できたら再販するという方向性になりますかね。