魔神英雄伝ワタル&魔動王グランゾート展が最終日だったので、むりくり時間を作って夜に行ってきたのでレビューしときます。
魔神英雄伝ワタルの展示は撮影OKだった
魔神英雄伝ワタルの展示内容は撮影できたのでバンバン撮ってきた。全部撮影してるの俺1人ぐらいだったけれど。(笑)以下、簡易的に紹介していきます。
魔神英雄伝ワタル・ストーリーボードの展示
アニメの設定資料をパネルにして展示してました。どうやら11月と12月では展示の内容が少し違うということで、どこが変更されたかは不明。とりあえず最終日は、こんな感じでしたという雰囲気が伝わればと。
魔神英雄伝ワタル・絵コンテの展示
こちらは絵コンテ。ファイルになって自由に見れるんだけれど、これも全部撮影。(笑)どういう作りになってるかとか、どのぐらいのコンテで指示が伝わるのかとか勉強になる要素がつまってるからね。インプットは重要。
魔神英雄伝ワタル・プラモデル原型と美術ボード
魔神英雄伝ワタルのプラモデル原型(左)と美術ボード(右)です。原型の段階で変形できるギミックをしかけてるので計算しつくされて作らないとダメなんだよね。
今の時代だと3Dプリンターがあるから変形ロボはPCで原型作るほうが効率よさそうだけれど、当時は全てアナログ手作りで原型作ってるはずで、メカニックデザイナーって専門職があるぐらいだから職人技なのだろう。
魔動王グランゾート玩具原型&初期設定AZORTの資料
魔動王グランゾートも少しだけ展示されてた。グランゾードの銃の玩具原型は木型なんだね。ちなみにキン肉マンのアマダ版の消し原型も木型なんだぞ!
右は魔動王グランゾートの初期設定AZORTの資料。初期のグランゾードはタイトルも主人公も違ってキャラクターも少し大人びてたんだね。当時グランゾードはワタルのパチっぽい扱いで子供にあまり人気なかったけれど初期案のほうが差別化できてよかったりして。(笑)
魔神英雄伝ワタルは誰も死なないのが重要
小学生のときに放送されてた当時から思ってたことは、誰も死なないアニメ作品であったというところ。
これが子供のために考えて作られてるなと俺は幼少期から関心して観てたわけだが、現在のインタビュー資料などを見てみると、そこに重点を置いて作られていたことがわかる。(資料は井内監督のインタビューより引用)
魔神英雄伝ワタルはレッドカンパニーの企画で、ワタルの世界観を作ったのは、あだちさん(ネクロスの要塞絵師・原作者)なのだけれど、実はアニメじゃなくてシールの企画が先だったそうだ。(本人から聞きました)最初は、誰も死なない設定はなかったそうなので、アニメ化するさいに広井さんとかが考えてできた設定なのだと思う。
子供に向けて作品を作る!ということ
魔神英雄伝ワタルのキャラクターデザインをしている芦田さんの言葉である。当時から、こういう気持ちで作ってたのだなということがわかる資料。それは小学生で何の前情報や知識のない状態でもアニメ見ながら伝わってたから、やはりメッセージ性は言語のみがすべてではないなと思う。
また「プロの仕事は大人の責任で子供に作品を作るということ」と書いてある。これ凄く大切な事だと思うんだ。
俺たちが子供のころにワタルとかを見て育ってきて、大人になった今、大人の責任で子供達に何かを伝えていることができているであろうか!?ということでもある。
例えば、今オマージュ系やコラボ系でシール作っているわけだけれど、もちろん今の子供達はワタルなんて知らない。というか30代前半でも知らないし、リアルタイム世代でもアニメ見てなければ知らないで終わりだろう。
魔神英雄伝ワタルを知っている人であっても、ここで俺が伝えたい概念を説明しようにも、掘り下げて考えれる人でなければ理解もされないであろうと思う。
だからといって、魔神英雄伝ワタルをそのまま商法違反で作るわけにはいかない。ならば、どうするかというと、オマージュ系やコラボ系で合法的に当時を再現したものを作りつつ、こうやって記事で伝えていくしかないわけだ。
これは、当時の再確認であり答え合わせみたいなもの。幼少期に感じたモノを、今当時の人達の資料と比較しながら学んでいく。インプットがなければアウトプットはないわけだから、気持ちや考えといった中身を知る機会が得られるのであれば、追い求め心に刻むことは必要なのである。
そこから自分が何を学び、どう動くかで、道が開けるのだから。
先人者の知恵があって今がある。そうやって人類は進化してきたのだ。昔があって、今の血となり骨となる。次に向けて新しい作品を作るために必要な儀式をしている。自分にとっては、そういう認識。
正義とは何なのか?
(厚生労働省報告より作成引用)
こんな年々、虐待率が上がっているような世界がまともなはずないだろう?子供は生まれた瞬間に地獄がまってるんだぞ?どうやって這い上がるんだ?どうやって愛情を学ぶんだ?馬鹿野郎!
幼少期には名も知らぬ先人者たちは、見ず知らずの子供たちのために、これだけの思いで作品を作ってきたわけだ。魔神英雄伝ワタルでは悪者は全員、善人になるだけで誰も死ぬことはない。しかし、、、現実は必ずしもそうじゃない!
アニメを見た子供たちが、大人になったときに現実とどう向き合っていくのか?
俺にとってはアニメが重要なのではなく、このアニメを通じて何を伝えようとしていたのかが大切な要素だった、それは昔も今も変わらない。「魔神英雄伝ワタル」は概念が素晴らしかった。
先人者が望んでた結果は虐待か?いや違うだろ!?そう思うから、行動に移してるんだ。デザイナーでもイラストレーターでもアニメーターでもない俺が、いきなりすべての仕事を辞めて、職業シール作家になったけれど、この行動には意味があるんだ!
こんな生まれた瞬間から殺されるような世界が進化した人類の結果だと本気で思ってるのか?そんなはずねーだろ!たいして若くもないけれど、まだ体力があるうちに、俺は自分のやれることをやる。まだ噛みつけるうちに牙をむく。やり残した事は全てやる覚悟で。
その1つがZineenブランドのシールだったりするわけだ。俺が最初から言い続けてる「子供から大人まで」という意味はココにあるわけだ。大切な事は、バトン受け取ってリレーしなきゃいけない。
先人者たちが伝えようとしたメッセージは、小学生の俺には確実に届いてた。そして大人になった今でも忘れてはいない。。。
公開日: 2019年12月15日