2017年1月2日:第1弾「がんばれ大将軍」食乃処満腹AB解説

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解説

復興支援といえば都市の再開発(ライフライン整備)に目が向かいがちだが、最優先されるのは食の問題ではないだろうか?「がんばれ大将軍」は復興支援のため売上げが寄付される仕組みになっているわけだが、このシールを集めることで誰かの命が救われているということも事実なのである。

 

人は食事をしなければ餓死するわけであり、そのためには飲食が必要不可欠。金銭というのは共通概念にしかすぎない。砂漠で水が必要なときに紙幣など紙クズにしかならないが、社会コミュニティが形成されると交換条件をするさいに、共通の価値となる指標が必要となるため金銭という媒体がうまれるわけだ。

 

このキャラクターが提示するのは「食」であり、震災で苦しむ人々に満腹感を与えられるようにという願いをこめた天女である。どちらかというと七福神のような気持ちで描いているのだが「がんばれ大将軍」には特にストーリーは存在しないため、ひたすら気持ちをこめたメッセージを題材にしたものしか存在しない。

 

裏書の意味

空腹で感じる米粒の ありがたみ 普段気づかぬ飲食日々 気づいたときは天災と 天の恵みと思い知る 食せる今日に感謝!

 

普段生活をしているぶんには、当たり前に米を食べて残飯を捨てて我々は生きているわけだが、天災によって食事もままならない状態となったとたんに「食のありがたみ」をかみ締めることとなる。

 

例えば「死は平等である」なんて言葉があるが、その手前だって平等なのである。「食事しないと死ぬ」「空気がなければ死ぬ」というのも平等に与えられた人間のフォーマットなわけだ。

 

となると、大切なことは何か?ということになる。人生にとって死よりも恐ろしいことは腐るほどあるし、日々の生活で空気のありがたみを知ることなどほとんどない。当たり前に存在しているものが、当たり前でなくなったときに感じる感覚というものが存在するわけであり、そのことを忘却のかなたへ置き去りにしていることが問題なのだ。

 

口や言葉で「いただきます」などと唱えたところで意味などない。ふとした瞬間でよいから「食のありがたみ」「空気のありがたみ」を見つめなおし感謝することが大切だと思う。それをバカにする者がいたとするならば、食事を取り上げ空気を取り上げて生きてみろ!ということになる。生きてなどいけない。それが自然の摂理なのであるから、本質というものがいかに大切であるかを思い知る。

 

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