2016年9月9日:デンドロギガス(準ネクロスの要塞)フィギュア化計画~試作品完成~

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デンドロギガス(準ネクロスの要塞)をフィギュア化する計画の最新情報です。
夏は熱中症で作業できなかったので、今頑張って試作品を作ってますが、だいたいの目安が見えてきたので報告。

 

型抜きするためのルールが重要

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三面図では日本刀と本体は一緒に描かれているのだけれど、
型抜きするさいに逆テーパー(ひっかかって抜けなくなる箇所)ができてしまうため分割した。

色は自分でカラーを混ぜて作るため自由な配色が可能。体温で色が変わるインクも入手して試したけれどコストがかかりすぎたのでやめました。

 

ゴム素材だと1日2個しかできない・・・

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後ろに穴が開いているので、ここにブスっと鞘(さや)に入った日本刀をつきさします。
ただゴムとゴム同士なため、反発して抜けやすいのが悩み・・・刀だけ硬質レジンにするかゴムのほうがいいか考え中。

 

でもゴム素材は硬化が遅いため1日2~3個ぐらいしか作れません。

 

硬質レジンだと、5分で固まるので量産は早いというメリットがある。
他にも表面処理ができるし穴が開いてもパテで埋めて修正もできる。

 

これがゴム素材だと、表面処理は不可能!さらには修正もかなり厳しいのと非常に手間がかかることをご理解ください。

 

フィギュアじたいは、ネクロスの要塞のようにゴムが良いだろうと思いゴム素材にしています。レジン版を作ってもよいかもしれないね。素材を選べるようにするとか、そこらへんも考え中。(ちなみにバリは手で適当に切ってるため残りが気になる人は各自カッターなどで削ってください。・笑)

 

フィギュアの型抜き分割は真横を厳守!

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今のところZineen版とコラボ版の2パターンを作る計画なため、コラボ版を担当する造形師さんは原型を上記のような感じで、真横で分割できるように原型を作ってもらいたいなと。

というのも業者に型抜き依頼すると80万円以上(20種類あるため)かかるので、自分で抜く事にしました。また・・・

新しい型抜き手法を開発することに成功したため、(油粘土、空気穴、などが不必要)作業効率はかなり上がりコストダウンも可能なため自分抜きを採用します。

 

ただしこの手法は、真横でしか型が抜けないため分割ラインの自由がききません!

後は、ファンドやスカルピーだと原型が破損しやすいので、壊れにくいパテ素材とか、硬質レジンなど第二原型に置き換えてもらうなどが必要かと。注意点は、そのぐらいかな~。

 

※ちなみにネクロスの要塞では、原型師の内田さんが、あだちさんの三面図を見ながらワックスで原型を制作し、それを第二原型となるプラスチック素材(おそらく硬質レジンと思われる)にいったん置き換えてから、あだちさんに渡して、あだちさんのほうで第二原型のエッジなどを修正してから業者に出して、そこから金型を取ってゴム素材になり商品化という流れだったそうです。(詳細は、あだちさんのブログ参照)

 

1つの型で4ショット抜くと破損が見られる・・・

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型を2つ制作して写真のショット(数)だけ抜いて量産してみました。上段が成功、下段は失敗。

 

ゴム素材だと4ショット目あたりで型が破損してくる。(少なっ!)

 

硬質レジン素材だと3倍の12ショットは抜けるんだけれどなぁ。頑張れば20ショットはいける。
ゴム素材だと4ショットが比較的綺麗で、無理しても8ショットぐらいで型は壊れる感じ。

 

販売価格を安くしたいので妥協点を探る

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1:刀を差し込んでも外れやすいのは我慢?

2:気泡などを修正した場合は跡が目立たなければ採用?

3:多少の破損は訳アリ商品枠で出す?

 

型じたいを量産するとか、ゴム版とレジン版(軟質と硬質)で2種類作るとか対応策はいくつかある。多少の妥協をしないと、安価に販売することができなくなるので、そのポイントをどうするか探る必要があるかなと。

できれば販売価格を500~600円台でフィギュア&カード付属にしたいと考えている。
これはロッテが今ネクロスの要塞を販売すると、このぐらいの価格帯になるらしいからだ。

ちなみにインディーズの消しゴム人形販売相場が1500円~3000円。できれば1000円以上という価格にはしたくないと個人的には思う。可能かな~。
ある程度作ってコスト計算してみないと難しいんだよね。

 

大切なことは80年代の追体験である!

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俺らは、当時の玩具の影響を多かれ少なかれ受けてきているはずだ。
シールであれ、カードであれ、消しゴム人形であれ、ソフビであれ、それがいっさいないと言うのであれば、こんなマニアックな文章を読んでいるはずがない。(笑)

例えば、これまでに判明しているネクロスの要塞トリビアをまとめてみると・・・

 

まとめ▼

・80年代のネクロスは100円だったがコストがギリギリだったそうである。

・ネクロス原型師の内田さんとイラスト&企画のあだちさんは少しでもコストを下げるために、造形を工夫したそうである。

・全盛期は1か月で40体ほど原型制作をしていたそうである。そして技法は独学である。

・ネクロスシリーズの絵柄原画素材は、あだちさんが手書きのアクリルガッシュで彩色している。

・ネクロスのイラストだけでなくストーリーなど全対案も、あだちさんの企画である。(※あだちさんの企画力の凄さについては後日特集しようと思う。)

 

この2年間、シールだけでなく、ゴム素材の開発とオリジナルの抜き型の研究も日々してきた。
もっというならば、俺は造形など小学生以来はじめて粘土さわるというレベルでここまで進んできた。

 

上手いとか下手とかそういうことではなくて、
先人者がどこにこだわり、どういう工夫をこらしてきたのか?ということを知ることが大切なのだ。

80年代当時の子供たちのために、工夫をしてくれた情熱がこめられた結果としてネクロスがリリースされたのであれば、同じように情熱をこめて工夫をすることが、敬意をもった恩返しなのではないかと俺は思うわけだ。

 

というわけで・・・次はカード制作の試作にはいります!

 

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