第8弾 オトギーク ストーリー

oto-s8オトギークストーリー

オトギークこれまでのストーリーは?コチラ※第8弾は第4弾から話が続いています。

【ムーンキンタ】の森林破壊により、母である【森林女王フォレスト】は枯れてしまい、年老いた父【岩王マウンテン】とともに嘆く【ウッド王子】。「木の玉を遊び半分で持ち出すんじゃなかった・・・」と後悔しても後の祭り。

森林パワーの源である〈木の玉〉は【ムーンキンタ】に奪われてしまったのである。そんな元気のない【ウッド王子】を励まそうと、隣国から姫がやってきた。その名も【白雪戦姫】。

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「バカやろう!王子がしっかりしないで民が守れるか!いつまでも悩んでないで、今はこの森をどう守るかを考えろよな!」

見た目とは裏腹に、姫らしくない言動。いつ敵が攻め込んでもいいようにと日々筋力トレーニングをかかさない国民思いの戦う姫なのだ。

【海蛇王ハクジャ】との戦いにやぶれた【ムーンキンタ】は一時撤退したが、【月女帝カグヤ】が宇宙空母【タケトリ】に乗って地球に降り立ったことで再び森林を攻めてくることは明白。

きたるべき戦いに備えて、周囲の心配を払いのけるよう【白雪戦姫】はムチを振り回しながら森林パトロールへと1人向かった。すると・・・「そごの強そうな、お嬢ざん!?もっと強くなりだぐは、ないがね?」とナマリのある言葉で話しかけてくる老婆が1人。

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「ん?日々のトレーニング以外に強くなる方法などあるのか?」

「んだ。ワダズはドクダー。このリンゴはワダズが開発した食べるだけでパワーUPする果物なんだべさ」

「そんな果物があるのか?この国の森には?」

「んだ!んだ!フォレスト様がいなくなってもドクダーであるワダスが森林のためを思って作っだリンゴがあれば、どんな敵が来ても安心ダ!」

「女王思いの医者とは、なかなか良い話じゃねぇかよ!よし!そのリンゴを食べてもっと強くなって、皆を守ってやるぜ!」

国思いの民の心に感動した【白雪戦姫】は、ドクターと名乗る老婆【ドクダーアップル】にさしだされたリンゴを食べてしまった。その瞬間!みるみる力が湧き上がってくる!

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「うぉぉぉ!凄いパワーだぜ婆さん!」

「んだ!んだ!ワダズはフォレストにこのリンゴを植えでぐるがら、邪魔がはいらないように、しっかりワダズを守るんダ!」

「・・・・」

「わがったかい?お姫さん?」

「・・・かしこまりました」

「もう鬼が寄生じでぎだようだね?そのうち心だげでなく体全体もパワーアップずるごどだろうよ。」

なんということであろう。パワーがアップするリンゴ【パワーアップル】を食した【白雪戦姫】は、【黒雪戦姫】になってしまった。言葉使いや性格だけでなく見た目も変化する、このリンゴの正体とは? 

そして謎の老婆【ドグダーアップル】は枯れ果てた【森林女王フォレスト】の元へと向かう。

いっぽう1人でパトロールに出てしまった【白雪戦姫】を心配して【ウッド王子】は森の護衛【チェ・リー】を引き連れて探索している最中であった。

「おーい、白雪ちゃ~ん!どこ~」

「白雪ではない!黒雪だ!」

「え?その声は・・・」

と、【ウッド王子】が気がついたときにはすでに、【黒雪戦姫】のムチが護衛を攻撃していた。

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「何をするんだ!?白雪ちゃん!」

「弱い!弱すぎる!お前たちも、このリンゴを食べてもっと強くなるんだ!」

そう言いながら【黒雪戦姫】は【パワーアップル】を取り出した。

「なんだい?その怪しいリンゴは?」

「このリンゴは、そこにいるドクターが開発した力が増幅するリンゴだよ!」

指差された方に【ウッド王子】が目をやると、フードを被った老婆が立っている。

「ドクター?どうみてもみすぼらしいお婆さんにしか見えないけれど・・・」

「んだんだ!って失礼なガキだねぇ!それにワダズがドクターだって?そりゃあんたの勘違い。ドクターじゃなくドクダー!カグヤ様の命令で森林支配もくろむダ!」

そう叫びながらフードを外した老婆の正体は【毒多林檎】という【月女帝カグヤ】によって送られた工作員だったのだ。

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「ワダズがフォレストにパワーアップルを植えつけて新たな森林女王になっでやるダ」

「そ、そ、そ、そんなことは、させないぞ!」

「ぐぶぶぶ~声がふるえでるダ!王子さまよ!」

「な、なんだとぉ~このぉ!」

怒りに身を任せて【ウッド王子】は突進してきた!・・・ように見せかけて【パワーアップル】を奪ってそのまま森の奥深くへと逃げてしまう。

「ぐぶぶぶ~恐怖のあまり逃走じでじまっだようダ。黒雪はウッド王子を追いかけなざい。ワダズはフォレストの元へ向かうがら」

「・・・かしこまりました」

森へ森へとリンゴを持って走る【ウッド王子】。彼は非力であった。そして後先考えない行動により母フォレストを枯れさせてしまい〈木の玉〉も奪われてしまった。そんな彼が力の代わりに使ったのが知恵である。

彼は逃げ出したわけではなかった。怪しい【パワーアップル】を本物の医者に見せて調査してもらうため、森の奥深くにある【ドクターハイホ】の家に向かっていたのだ。

後ろから凄いスピードで追いかけてくる【黒雪戦姫】。しかしここでも【ウッド王子】の知恵が働く。長年森で遊んできた王子は抜け道を知っているが、森林に着たばかりの姫は、すぐに王子の姿を見失ってしまう。

そのすきに【ウッド王子】は【ドクターハイホ】の元をたずねたのであった。

「ハイホ先生!急いでこのリンゴを調べてよ!?」

「どうしました?王子?」

家のドアを開けるやすぐに用件をのべる王子。いくら姿を見失ったといえども、この場所が追ってに知られるのは時間の問題。すぐに【ドクターハイホ】が【パワーアップル】を調べたところ・・・

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「このリンゴは、鬼生虫が住み着いていますぞ王子。」

「鬼生虫?」

「人体に入り込むと鬼なみの力を得てしまうのと同時に、そのまま住み着き、やがて脳までもコントロールしてしまい心も体も奪われてしまうのです。たしかワクチンが手元に残っていたような・・・」

「早く!先生~早くワクチン出してよ!」

ガシャーーーン!急がす【ウッド王子】の願いとは裏腹に、家の窓ガラスが割られてしまう。そこには【黒雪戦姫】の姿が・・・

「パワーアップするのは力だけでなく、嗅覚も上がるんだ。いくら見失っても臭いまでは消すことはできねぇ。残念だったなウッド王子!」

そう不適な笑みをこぼしながら近づく【黒雪戦姫】だったが、冷静沈着な【ドクターハイホ】は拳銃型の注射器を取り出して一言。

「王子~ワクチン見つかりましたよ。」

「そんなこといいから早く打って!」

ドピューーーーンン!!拳銃型注射器の引き金を引くと、中からワクチンが飛び出す。液体ワクチンを全身浴びた【黒雪戦姫】は、みるみるうちに【白雪戦姫】へと姿が戻っていくではないか。

「はっ!どうしたんだ?いったい・・・」

正気に戻る【白雪戦姫】。床には溶けかかった【鬼生虫】の姿が。これまでのいきさつを【ウッド王子】が説明すると姫は怒り狂った。

「あのクソババア~絶対に許さねぇ!」

そのころ【毒多林檎】はフォレストの護衛【おっパイン】と戦っていた。

「必殺!ぱふぱふ!」

「ワダズは女だよ!ぞんな攻撃効かないダ!」

森林伐採やフォレストが枯れた影響で、護衛の力も弱まっていた。

「ぐぶぶ~今頃ウッド王子も捕まっでいるダ。年老いたマウンテンなど怖ぐはないじ、護衛もたいしだごどないダ。これで森林支配はワダズのもの・・・」

【毒多林檎】がフォレストにリンゴを植えつけようとした瞬間、ムチがほとばしる!

「痛い!誰ダ!」

「クソババア!もうボケたのか!今すぐ思い出させてやるぜ!」

森の抜け道を通ってきた【白雪戦姫】と【ウッド王子】は、ものすごい速さで【毒多林檎】に追いついていた。

「ぐぶぶ~どうやって元に戻っだが知らないダが、ワダズの体にも鬼生虫は宿っているダ!いぐら、あんだが強がろうどワダズもまだまだ若いもんには負げ、、、」

ドピューーーーンン!!【毒多林檎】が語っている最中だというのに、【ウッド王子】は拳銃型注射器の引き金を引いてワクチンを【毒多林檎】に浴びせてしまう。

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「うぎゃぁぁぁ!頭が溶けるぅぅぅ!!人の話ば最後ま聞げど教わっでないダか?さ、さ、さいぎんの若者どぎだら・・・・」

ワクチンを浴びた【毒多林檎】の頭は溶け出して、中から一緒に溶けた巨大な【鬼生虫】の屍が出てきた。

「もしかしたら、このお婆さんも寄生されていただけなのかもしれないね?白雪ちゃん」

「ウッド・・・てめぇ!今からババアをやっつけようと思ったらおいしいとこもっていきやがって!」

こうして森林に平和が戻った。と思いきや?ゴゴゴゴゴゴ!!!!ものすごい地響きとともに、上空から巨大な戦闘機【マサカリボット】が出現!

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【月女帝カグヤ】から支給された戦闘機にのりこみ【ムーンキンタ】が仕返しにきたのである。どうなる森林?

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